3Dプリントに挑戦

今回は出力の際に着色もされる石膏フルカラーモデルを試してみました。はじめてづくしだったのですが、やってみて思ったこと、次は気をつけようと思ったことをいくつか書いてみます。

色について

紙への印刷と違って、不慣れなRGB形式で、モニターで見ながら決めていった配色だったのですが、仕上がりの色はイメージしていたものとあまり変わりなくとても綺麗に出ているという印象です。もっとくすんだ感じになるか、逆に蛍光色みたいな明るすぎる色になるか、などといろいろ想像はしていたのですが、自然な発色、落ち着きのある雰囲気でいいと思いました。

サイズについて

仕上がりサイズの指定を「高さを50ミリ。左右と奥行きは成り行きで」と出力屋さんにお願いしたのですが、アンテナ部分を込みの高さとしているので思ったよりも小さく収まってしまいました。それでもよくよく見ていると細かいディテールはそこそこ感じられるレベルで再現されるものだと感心しました。顔とヘルメットの境目に段差が出ているところなど、ちゃんとモデリング自体で造形すれば質感があがります。あまりテクスチャだけでいろんなことを表現しちゃいけないなと思いました。髪の毛の部分など、モデリングでもっと盛っといたらよかったです。

出力方式について

サイズが小さいこともあると思いますが、出力解像度の問題か、滑らかな面の荒さが目立ちます。とくに今回のものでは顔面のぎざぎざ。ヤスリかなんかで削って慣らしてみたらどうなるのだろうか。

データと現実の違いについて

当たり前ですが、パソコンの中にあるデータと、質量を持つ現実空間の物体とでは、根本的な考え方にもっと気をつけないといけなかったと。「重心」の問題です。
写真でもわかるとおり、ちゃんと二本足で自立はしていますが、重心がやや後ろにあり、立たせた後、そっと手を離さないと後ろにコケます。データ作成時には「まあだいたいこんなところかな?」くらいでやってましたが、例えばもう少し足を大きくするとか台座を置くとかしないといけないです。

20130214_3dprint

総じて、なかなか面白い世界だなあと思います。子どもの頃は紙粘土で形を作って、自分で色を塗ってやっていたことですが、時代はデジタルでできるようになりました。

不思議なもので、こうなってくると、もっと細かな部分をこだわれる「手と紙粘土」という初心にかえる的な発想も考えるんですが、やっぱりなんかデジタルがいい。


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