パソコンで文章を書くとき、人は何のソフトを使っているのでしょうか。「メモ」や「Word」でしょうか。
僕は「OmmWriter」というMac用ソフトをかれこれ1年くらい使っています。

OmmWriterの画面は、思考の妨げとなるような余計なものが視界に入らないように設計されており、インターフェイスは極めてシンプルになっています。
フォントを選んだり、文字サイズの大小を選ぶパネル類などは通常は見えないようになっていて、必要なとき(マウスを動かしたとき)だけ浮かび上がるため、ほとんど何もないスクリーンに、自分が打ち込んだ文字だけが浮かび上がる仕様です。
「なんか気が散って集中できない」という言い訳が通用しない。

単にシンプルなだけではない。それがOmmWriterを気に入っている理由です。賑やかすぎない幻想的なイメージの背景が9種類から。フォントは5種類から。アンビエントやインストゥルメンタルなど、心地よく適度にリズム感のある作業用BGMが9種類から選べます。曲はもちろん消すこともできます。
さらに特徴的なのが、タイピングのたびにチッチッとかコツコツと鳴る電子音。最近のMacはバタフライキーボードになっていて、物理的な打鍵音は小さくなっています。なので、この電子音がとても心地よく響く。この音もいくつかの種類から選べるようになっています。
BGMはこのアプリに頼らなくても好きな音楽を聴けばいいだけですが、「キーを叩くたびに鳴る電子音」はこのアプリ独特の機能でかなり気持ちいい。
入力した文字数と段落数をカウントしてくれます。ツイッターに140文字という制約があるように、仕事で書く文章やレポートもある程度の字数制限がある場合がほとんど。多くのテキストエディタが「文字数のカウント」を表示してくれますが、OmmWriterにももちろんカウント機能があります。
もうひとつうれしいのが「段落数(ブロック)のカウント」機能。ブログなどでもそうですが、長文はいくつかのブロックにわけて読みやすくするが、あまり細切れすぎても話がわかりづらくなります。今いくつのブロックにわけて書いているのかいちいち数えなくていい仕様になっています。
魅力的な特徴である入力音ですが、BGMのボリュームとそれぞれでコントロールできるようにしてほしい。コチコチ音が心地よい大きさになるまでボリュームを上げると一緒にBGMまで大きくなりうるさくなる。BGMがちょうど良い大きさになると今度は入力音が聞こえにくい。
おそらく、両方を同時に鳴らすことは推奨していないのではないかと思います。僕は、コチコチ音のほうを楽しみたいので、BGMはオフにしています。
電車の中でもスマホのフリック入力でかなり高速に文字起こしができる時代になりました。その一方で、じっくりとボリュームのある文章を書くときはやはりまだまだキーボード入力が必要です。ちょっとこだわりのあるエディターを使うと、ちょっといい表現ができそうな気になるから不思議です。
公式サイトでは体験もできるようになっているので、興味があればどうぞ。