グラフィックデザイナーという仕事柄、写真やイラスト、カラー、レイアウトなどはよく試行錯誤をします。ちょっとでも気持ちが悪いとすっきりするまで手直しをします。手直しができるのは、デザイン上のある程度の答え(理想のイメージ)がわかっているからです。

一方、文章のブラッシュアップとなると、そもそもの知識と経験が少ないため、正解がわかりません。結局、いくら時間をかけても満足のいくところまで仕上がらない。

WATASOON
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「意味は伝わるだろうし、まっ、こんなもんかなあ?」という状態で毎回切り上げています。モヤモヤしています…。

ということで、ここ1ヶ月で「文章力」に関する本を何冊か読みました。仕事でも、ブログでもちゃんとした文章を書けるようにしたい。しかも速く。

「端的な表現」かつ「正しい文法」

何冊か読んでみた本を自分なりに咀嚼すると、「端的な表現」かつ「正しい文法」ということが大切なようです。

「端的な表現」については、僕も経験的に「長いメール」や「分厚い企画書」などを読むのが苦手です。いくら内容がよいとしても敬遠してしまいます。特にスマホに届いた長文メールのつらいこと。小さい画面でがんばって読んだ挙句、たいした内容じゃないとか。

もうひとつは「正しい文法」。これができていないと、話の前後関係がつかみづらかったり、何度も読み直さないと意味がわからなかったりして、内容の理解に時間がかかってしまいます。

「端的な表現」かつ「正しい文法」。この二つの重要性については、疑う余地はないように思います。

学びの多かった2冊の本

短くても伝わる文章のコツ(かんき出版)

大手広告会社のスピーチライターが教えてくれる一冊。広告上での表現となると、いくら短くても伝わりやすさを犠牲にすることはできません。「短くても伝わる」というタイトルに惹かれて読んでみました。結果、著者の豊富な経験談を交えながら、事例も多めで腑に落ちるポイントがいくつもありました。よい文章を書きたいという気持ちづくりにも役立つ内容です。

 

新しい文章力の教室(インプレス)

ネットのニュースサイトにアップされる記事がどのように書かれているのか?スマホやPCでは「長い文章は読むこと自体が疲れる」という、まさに新しい時代のメディアにおいて、発信者が注意すべきポイントが詰まっています。文章の組み立て方、削り方、チェックの仕方などを、改善前と改善後の事例に基づきながら解説してくれています。国語の授業で習った「知ってるつもりだけど、正しく使えていないような文法」が多く書かれていて勉強になりました。

 

まとめ

「伝わりやすさ」とは、話の順序をしっかり組み立て、正しい文法で、ひっかかりの少ない文章であることが大切。

その上で「文章を短くする」とは、ただやみくもに削ればいいわけではなく、どのような言葉を選べば伝わるのか?どのくらいまで短くしても通じるのか?を考えないといけない。

そしてなにより、読んでもらうためにはそれなりの準備と工夫が必要ということ。ブログだからといきなり書き始めるのはやめようと思いました。目的地が見えないまま書き始めることで終わりのない試行錯誤に迷い込むということに気づいた次第です。

文章力向上は、継続して取り組みたいテーマです。

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