「すばらしい新世界」を読んで

ひさしぶりに感想を残しておきたいと思う作品でした。

古典の名作「1984年」を読んで以来、いわゆるディストピアSFはなんか悲しくなるという偏見ができてしまい、双璧と言われる名作「すばらしい新世界」は読まずにいました。それが新訳版が登場していたということで改めて興味を持ち読んでみようと思いました。これがよかったです。

瓶の中で生を受けた時から決められている階級制度、家族という概念はなく、複数の異性とのカジュアルな交際、疲れたら合法ドラッグ。これにより平和と秩序が実現した社会。

この作品が描かれたのは大量生産の工業が興隆した1930年代。作者のオルダス・ハクスリーが描く「こんな時代になるだろう」って想像力もすごいですし、まあ大体そんな感じのことが実際に今起きています。

つまり、ユートピアはすでに実現可能性が見えてきて、現在もそこに向かって社会は進んでいます。しかし、それが本当に人類の幸福なのか。

ロンドンを舞台にしたとにかく明るいディストピア。結末はけっこう悲惨なんですけど。

「不幸になる権利を要求する」

おすすめです。

 

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